車両保険の免責金額

車両保険に加入時に選択する免責金額。保険期間中1回目の事故は免責金額0円や5万円、10万円と様々です。また、1回目の事故は免責5万円、2回目の事故は10万円などの増額方式、1回目、2回目ともに免責5万円の定額方式など各保険会社ごとに金額設定が異なります。

免責金額について考えてみたいと思います。

そもそも免責金額とは?

免責金額とは事故が起きた時に保険会社が保険金の支払いを免れられる金額、

簡単に言うと被保険者が自己負担する金額です。

免責金額という言葉も徐々に使われなくなってきています。最近では自己負担額

  が一般的に使用されています。

免責金額とは事故が起きた際に自己負担する金額です。

実は免責金額(自己負担額)を設定していても自己負担なしになるケースがあります。

【ケース1】車両が全損の時

 自動車保険で言う車両の全損は3種類。

・物理的全損…言葉の通り、車が修理が不可能な状態まで大破した状態。

・経済的全損…修理費が車の時価額を超える場合。車両保険付帯の場合、車両保険金額

 を超える修理費になる場合。

・車両の盗難…車両が盗難されて一定期間発見されなかった場合。

保険会社が全損と判断した場合は車両保険に自己負担額を設定していても自己負担額は

適用されず、車両保険金額が保険金として支払われます。

※全損時諸費用保険金として車両保険金額にプラスして支払われる補償が付帯している

こともあります。

【ケース2】車対車の事故の場合

車対車の事故の場合、お互いに責任(過失割合)が発生することは往々にあることです。

下記の場合はどうでしょう?

A車(被保険自動車、車両保険、自己負担額5万円)

A車が道路を直進中に、道路脇の店舗駐車場から進入してきたB車と接触しました。

A車の修理費は20万円でした。過失割合はA車30%、B車70%となりました。

支払い保険金の計算。A車20万円の修理費に対してB車の保険会社から支払われる保険金は

14万円。(修理費20万円×70%)。A車を修理する場合、A車の所有者は差額の6万円を

負担する必要があります。車両保険に加入しているので6万円は車両保険から支払われます。

しかし、自己負担額5万円です。(差額6万円-自己負担額5万円)の1万円が車両保険金として 支払われるのでしょうか?

答えは、車両保険金6万円が支払われます。

B車の保険会社が支払う保険金がA車の自己負担額を超えているからです。相手からの

賠償金(回収金)がある場合は自己負担額に優先して充当します。

【最後に】

車両保険の免責金額(自己負担額)の設定は保険料を考える上で重要です。免責金額(自己負担額)が高ければ保険料は安くなります。

自己負担額の設定に迷っている人は迷いを吹き飛ばすために

0-10(保険期間中の1回目の事故、自己負担なし、2回目10万円)

をおすすめいたします。

せっかく保険に入っているのに自腹を切るのは嫌ですよね。

自己負担額が年間の保険料を超えたなんて想像したくないですよね。

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