遺族年金
家族の大黒柱が亡くなった際に生活を維持するための遺族年金。言葉だけは聞いたことがあると思います。実際はどのくらい支給されるのでしょうか?
遺族年金の仕組みは非常に複雑なため生命保険加入有無、保険金額設定に関わる部分を中心に出来る限りシンプルにお伝えしたいと思います。
・遺族年金とは
生計を維持していた配偶者が亡くなった際に支給される年金です。
※遺族配偶者の年収が概ね850万円以上の場合は支給対象外となります
・遺族年金の種類
遺族基礎年金、遺族厚生年金の2つがございます。
加入している年金によって支給される年金が変わります
■国民年金加入者…遺族基礎年金
■厚生年金加入者…遺族基礎年金+遺族厚生年金
国民年金:個人事業主、自営業者、フリーランス、無職者が加入する年金
厚生年金:会社員、公務員が加入
①遺族基礎年金
・受給額
遺族基礎年金年額=816,000円+子の加算(第一子、第二子の場合、1人あたり234,800円
第三子以降、1人あたり78,300円)
配偶者+子供1人の場合:年額1,050,800円
※子の加算分は子供が18歳になった年度の3月31日まで支給
※子供がいない配偶者は支給対象外となります。
②遺族厚生年金
・受給額
亡くなった方の標準報酬月額によって変わります。標準報酬月額は給与明細等に記載されているこ
とが多いと思います。確認してみて下さい。
・なお厚生年金の加入月が300月(25年)に満たない場合は300月(25年)加入していたとみなしま
す。
【参考】受給額早見表
※あくまでも目安金額となります。詳細は最寄りの年金事務所にお問合わせ願います。
日本年金機構遺族年金ガイド
【最後に】
生命保険に加入する際、遺族年金の支給額を踏まえた上で算出いたしますが、目安の金額をご覧になっていかがでしょうか?
これで十分と思う方、これでは足らないと思う方、様々だと思います。
遺族年金について、2024年現在の目安であるとあらかじめお断りしておきます。
来年度(2025年)には年金改正が予定されており、今(2024年4月)現在、議論中です。
噂で聞こえてきているのが、下記です。
・配偶者への遺族厚生年金の期限付き支給。
現在は30歳未満の子供がいない配偶者は5年間と期限が区切られていますが、年齢に関わらず期限を設けるという案が上がっています。
・中高齢寡婦加算額支給要件の年齢引き上げ。
生計を同一とする子供がいない場合に支給されている遺族年金で、40歳~65歳まで年額612,000円支給されていますが、その支給開始年齢を引き上げるのではないかと噂されています。
・父母、祖父母への支給見直し。
・遺族配偶者の収入要件の廃止。
まだまだ噂の域を出ませんが、どのような改正がされるのか見守るしかございません。
その上で改正内容を踏まえて対策をする。それが今出来る最善の方法ではないでしょうか?
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