自転車保険義務化
自転車保険の加入は国によって義務化されているわけではなく、各自治体によって義務化されています。都道府県別にみると義務化している地域が33都道府県、義務化はしていないが努力義務としている地域が10都道府県です。(2023年4月現在)
下記は福井県の例です
福井県自転車の安全で適正な利用に関する条例について | 福井県ホームページ (fukui.lg.jp)
どのような保険に加入すればいいかが記載されています。
よくネットで「自転車保険加入義務化対応」等を記載した自転車保険の広告案内を見ることがありますが、それは条例で加入が必要と明記されている補償がセットになってますよという意味です。
UGOKU – 保険の相談(hokennosoudan.jp)
自転車保険加入義務化が推進されている背景には自転車事故による高額賠償の判例が増加していることも要因です。
自転車事故高額賠償事例 出典:一般社団法人損害保険協会
自転車保険義務化地域でもし自転車保険に加入していなかった場合は罰則はあるのでしょうか?
2024年2月現在、罰則はございません。罰則がない理由はわかりませんが、罰則がないなら加入しなくてもいいのではと思われる人もいるかもしれませんが、高額賠償を請求された時のことを思うと罰則より重いのではないでしょうか?
▪自転車保険の基本的な補償内容
自転車保険加入義務化に伴い、各保険会社ごとに特徴を打ち出した商品を販売していますが、基本の補償内容は下記の通りです。
個人賠償責任保険+傷害保険
個人賠償責任保険は事故の際、相手に怪我をさせてしまったり、相手の物を壊してしまった場合の補償となります。一方、傷害保険はご自身が自転車事故で怪我をした場合の補償になります。※傷害保険は治療費の実費を支払う保険、入通院1日につきいくらと定額で支払う保険がございます。
保険金額はいくらが妥当なのか?
▪個人賠償責任保険(相手への賠償)
過去の高額賠償事例からみても1億円はほしいところです。各社の自転車保険も概ね1億円で設定しているようです。自動車保険のように無制限が当たり前の時代になる日もそう遠くないかもしれません。
▪傷害保険(ご自身の怪我の保険)
人それぞれの考え方によりますので一概にいくらとは申し上げにくいのが正直なところです。セット商品になっていて選択できない場合はそのままでよろしいと思います。
ご自身の怪我については公的医療保険(原則、自己負担3割)でカバーできますので、思いのほか保険料が高いようでしたら保険金額を選択できる商品を検討しましょう。
【もし、自転車保険に入ってなくて事故を起こしてしまったら?】
自転車保険は個人賠償責任保険と傷害保険がセットになったものとお伝えいたしました。
まず、ご自身が加入している全ての保険を調べていただき、この2つの補償がついてないか確認して下さい。
下記は一つの例としてお伝えいたします。
▪賃貸住宅に住んでいて家財の火災保険に加入していた。
→個人賠償責任保険が付帯している可能性あり。
▪同居している家族が車を所有しており自動車保険に加入していた。
→人身傷害補償保険に加入していれば被保険自動車搭乗中以外の事故での怪我も補償される可能性あり。
※個人賠償責任保険はいろんな保険にセットで付帯または特約で付帯されている可能性がございます。また、クレジットカードの保険付帯プランの中にも加入出来るものがございます。家族のどなたかが加入していれば同居の親族は全員補償対象になります。
【注意点】
相手へ賠償するための個人賠償責任保険は様々な保険についている可能性はございますが、その保険を解約してしまったら補償もなくなりますのでご注意下さい。
【まとめ】
●自転車保険加入義務化は国によるものでなく、各自治体によって義務化されている。
●自転車保険は様々な商品が販売されているが、基本は個人賠償責任保険と傷害保険の組み合わせ。
●保険金額の設定は相手への賠償はできるだけ高く設定し、ご自身の怪我の補償は保険料との兼ね合いで
選択する。
【最後に】
自転車保険の中には盗難の補償、弁護士特約等、家族全員を補償等、特約でいろんな補償を付帯できるようになっています。また、自動車保険では当たり前になったロードサービス。自転車用のロードサービスを付帯している保険もございます。ご自身やご家族の生活スタイルに合わせて選択することをおすすめいたします。
ネットから加入も可能です。詳しくは下記をクリックし参照して下さい。
UGOKU – 保険の相談(hokennosoudan.jp)
オンライン相談可能