保険で節税はできるのか?

巷には、個人も法人も「節税対策」という言葉が溢れてますね。特に経営者には毎日のように「節税対策」の提案があるのではないでしょうか?

今回は生命保険を活用した「節税対策」について私見を述べたいと思います。

結論

生命保険で節税はできない。単なる課税の繰り延べをしているだけ。もう少し掘り下げてみます。

例えば、解約返戻金のある保険金額1億円の生命保険に加入したとします。保険料も損金(経費)として処理し、その分所得が減ったので法人税も減りました。(詳細は省きます)

毎年、ある一定額を損金(経費)処理できるので、所得が減れば法人税も減ります。

年数が経過し解約した場合はどうでしょう?

解約返戻金を受け取った場合、損金(経費)として処理した保険料が益金(利益)として計上されます。他の所得と合算して利益が出ていれば課税対象となります。

例えば毎月100万円の保険料の支払いをし半分の50万円を資産として計上、もう半分の50万円を損金(経費)として処理していた場合、5年後に解約して解約返戻金を返戻率100%の500万円受け取った場合、資産計上していた250万円を引いた250万円が益金(利益)となります。

確かに一時的には節税になりますが、どこかのタイミングで課税対象になることを念頭におく必要があります。

また、いわゆる掛け捨ての保険はどうなのでしょうか?代表的な保険が定期保険です。解約返戻金がなければ保険料は全額損金となります。

事業保障や役員の退職金対策等明確に目的があって活用するのであれば有効だと思いますが、保険料を損金にできるからと節税目的で活用するのは、キャッシュアウトするだけですのでおすすめできない方法です。

【補足】

一時期、事業者向けオペレーティングリースも節税対策になると利用されていましたが、利益の繰り延べであり、リース期間終了後に利益が出て入れば課税対象となります。

【最後に】

節税対策と言われている方法は一時的には有効であっても将来的にはどこかのタイミングで課税対象となります。課税を先延ばしして将来の事業に有益な投資をする目的であればよろしいと思いますが、単に課税を先送りするためであれば再考の余地があると思います。


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